ある患者さんから「歯周病で歯石をとって、クリーニングもして歯肉から血も出なくなって良くなったけど、この状態を維持していくには、何か良い食べ物があるんですか?」と聞かれました。ご自分のお口の中に関心が出てこられたようで、とても嬉しくなると共に感心させられました。そこで、今回は(難しい栄養学の話はさておき)どのような食べ物をとれば虫歯、歯周病予防に効果があるのかを簡単に書かせていただきます。
歯周病と虫歯の発症は、栄養素の偏り(例えば、お菓子、ご飯だけの食べ過ぎ)を表しています。
歯周病は歯の表面の汚れからバイキンが血管に入り、図のように歯肉が赤くなり炎症状態になります。そこで、歯科医院で歯の表面をクリーニングして細菌を取り除きます。しかし、歯肉はズタズタのままです。
炎症によって破壊された細胞をオメガ3脂肪酸を摂ることにより修復します。
オメガ脂肪酸3とは、今世紀最大の発見と言われるぐらい貴重なもので、歯周病の進行を予防したり、血圧を下げる、ガンの発症や増殖を抑える、血栓ができるのを防ぐ などの役割があります。
どのようなものに含まれているのかというと、オリーブ油、ごま油、エゴマ(シソ)油、魚などに多く含まれています。調理も難しく考えず、日常のちょっとした工夫で補えます。
例えば、肉+野菜のゴマ油炒め、ステーキ+野菜サラダに植物油のドレッシング、オリーブ油を使用した料理を増やす など。魚(アジ、サンマ、サバ、かつお、まぐろ)に多く含まれているので、お刺身としていただくのも良いかと思います。
お魚を多く摂ることも、日本人の寿命が長くなっている一つの要因だと思います。 また、歯周病は歯肉が歯垢の中のバイキンによって酸化ストレスをうけているので、予防には抗酸化物質を含む食品が有効です。果物や野菜、緑茶、コーヒー(白砂糖は入れない方が良いです)、赤ワインなどに多く含まれています。
虫歯は、グラフの3大栄養素の炭水化物を過剰に摂りすぎたことにより起こります。炭水化物は糖質+食物繊維で出来ています。
図のようにタンパク質:脂質:炭水化物の理想的な割合は2:2:6です。特に白米やパンは良く咬むと甘い感じがすると思います。それは糖質が多く含まれていて、たくさん食べると摂りすぎることになるので炭水化物の割合が多くなります。
次のような傾向があれば摂りすぎになります。
虫歯でもお魚などのオメガ3脂肪酸を摂ることにより、全体の割合を保て虫歯になりにくくなります。虫歯にはなりたくない、でも甘いものをやめるのは難しい
・・・そんな時には代用糖を上手に使ってみてはどうでしょうか?食後のコーヒーや紅茶に代用糖(白砂糖ではなく黒砂糖やはちみつでいいです)をいれてみるなど。
「虫歯になりにくい」食品として、図のような絵のあるお菓子を選ぶのもいいと思います。
食事だけでなく適度な運動、適度な休養もとても大切です。なかなか運動なんてできないよという方もおられると思います。簡単なことでいいんです。例えばエレベーターやエスカレータ-を使わず、階段にしたり速足で歩くなど。これだったら出来そうではないですか?
どんな食べ物でも摂りすぎは良くなく、適量がいいわけで、「腹8分目」がどの食品にも当てはまると思います。 また、今回調べていて感じたことは、白米・パン・うどん・ラーメンなどに想像以上の糖質が含まれていることを知りました。食べるのも適量が望ましいですね。
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