虫歯になっても、よほどひどくない限りいきなり抜歯になることはまずありませんが、歯の根が割れてしまうと、ほぼ100%抜歯になります。歯の根が割れる「歯根破折」は目に見えない場所で起こるので、発見が遅れるケースもよくあります。下記のような症状が出たら要注意!
① 歯肉におできやニキビのような膨らみができる
歯ぐきにできる赤いできものは、歯根破折に特徴的な腫れ方です。
② かぶせ物(差し歯)が取れる
根っこが割れてくるとその割れ目から水分が侵入して、かぶせ物の接着が弱くなり、取れてしまいます。
③ 何となく違和感がある
よく言われるのが、「痛くはないんだけど、硬いものが咬めず違和感が残る」これも歯根破折に特徴的な初期症状の一つです。
④ 根の治療をしても腫れや膿が止まらない
歯の根の治療を繰り返しても、腫れや根の奥からでてくる膿がなかなか止まらない、症状の改善が見られない場合は、既に歯にヒビが入っている可能性があります。
⑤ 激痛になることもあります
神経をとってない歯でも、強くかみしめたり、硬いものを食べると歯の根が割れてしまうことがあります。そんな時は、うずくまるような激痛となります。
歯根破折は、歯の神経を取る治療をした歯でよく起こります。
歯根破折を防ぐためには金属の土台は硬すぎてしまい根っこにひびが入りやすくなるので、歯に近い硬さのファイバーコアというものを使えば歯が割れにくくなります。歯根破折してしまえば歯はおしまいですが、歯の根が割れさえしていなければ、何度でも治療して歯を助けることができるのです。
ファイバーコアはしなる性質があるので、歯が割れるリスクを減らします。一番の予防と歯の寿命を延ばすには、できるだけ初期の虫歯のうちに治療を行うことですが、一度治療した歯をそれ二度と悪くしないことも大事です。定期来院で早期発見するのが一番お得です。
ところで、日本の保険制度では混合診療が認められていません。
ファイバーコア(自費)を使ったら、かぶせ物も自動的に自費になってしまいます。かぶせ物を保険にしたかったら、保険金属の土台しか入れることができません。しかし、保険の土台を入れて歯根破折⇒抜歯に至ると、入れ歯やブリッジなどの治療へと進むことになり、あまりご存知ない方が多いのですが、一本入れ歯やブリッジになると、その抜歯した箇所を中心に、次々と抜歯に至る歯が増えていく傾向があります。
追伸:2016年1月よりファイバーコアが保険で認められるようになりました。
ファイバーコアを使ったからと言って、かぶせ物も自費になることはありません。
しかし、折角ファイバーコアを使ったのにかぶせ物に金属を入れてしまっては、歯根破折の予防が大幅に減ってしまいます。
出来ることならば、かぶせ物も金属でないものを入れられた方が歯を残す確率も高くなると思います。
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