■虫歯診断器『ダイアグノデント』
ダイアグノデントとは、虫歯の箇所をレントゲンや見た目だけでなく数字で客観的に診断するための器械です。
当院では平成18年にダイアグノデントを導入しましたが、それ以前はレントゲンや肉眼でのチェック、また場合によっては、器具を使って虫歯を診断していました。
歯医者さんや学校の歯科検診で、細い棒(探針:たんしん といいます)のようなもので歯をツンツンとされた経験はありませんか?戦後ずっとそのやり方が「正しい虫歯チェックの方法」とされていたのですが、平成10年3月18日の朝日新聞で、『探針による診査は、虫歯をかえって助長する、あるいは治りかけの歯をかえって悪くする』ということが報じられました。
以来、きたいま歯科では探針による診査は控えていましたが、歯科医の経験や直感に頼るのではなく、もっと客観的な数字で、確実な虫歯の診査ができたらいいのになあ…と常々思っていました。
そんな時、虫歯診断器『ダイアグノデント』と出会いました。いろいろなセミナーでダイアグノデントの説明を聞いたのですが、「まさにこれだ!」と思い、導入を決めました。患者さんの虫歯の状態を細かくチェックし、数値で表示してくれるのでとても分かりやすいです。検査中も検査後も、まったく痛みがありませんのでご安心くださいね。
■ダイアグノデントでのむし歯測定とそのメリット
ダイアグノデントは、虫歯を一本一本測定します。数値が0~14以下では特に処置の必要がなし。15~40までが、フッ素塗布などの予防処置が必要。41~69までが予防処置と、場合によって削って詰める処置になります。これはそれぞれの方の唾液検査をしながらの処置になります。数値が70以上の場合は、予防処置では治らないところまで進行しているので、削って詰めます。
今までは肉眼で「疑わしい」と診断された歯は、早期発見・早期治療の名のもと、早い段階で削って詰めるのが歯を長持ちさせる方法とされてきました。ところが、ダイアグノデントは客観的に虫歯の進行度を診断できるので、以前なら削って詰めていた虫歯も経過観察と予防処置で治せるようになりました。一度削ってしまった歯は元通りにはなりませんし、詰めものの隙間から虫歯になる可能性が高いです。
いずれにしても、進行してしまった虫歯は削って詰めるしか方法がなくなります。定期的にダイアグノデントで虫歯の進行具合をチェックして、痛くない予防処置で治せるうちに、虫歯を治してしまいましょう!
来院されたときに、受付で「虫歯の検査をしてほしい」と言っていただければ、その日に診断できます。ダイアグノデントによる虫歯の診断は費用をいただいておりません。お気軽におっしゃってくださいね。