虫歯を削った後、「保険銀歯」か「白い詰め物」を選ぶ瞬間がやってきます。先日、20代の学生さんが、「学生でお金がないので、保険でお願いします」と言われました。このお気持ち、とてもよく分かります。
おそらく、「保険は安くて、品質はまあまあ」「自費は、確かに良いものだろうけど、とにかく高額」というのが一般的なイメージだと思います。
ところが、保険と自費の違いはそれだけではなくて、例えば保険銀歯の場合は、「虫歯ではない健康な歯も大きく削らないと、銀歯が外れやすい」のです。この「削り方」にも二通りあって、面積を小さく、深く削る方法(神経に近い場所まで削ることになるので、治療後に痛みが出やすくなります)と、面積を大きく、浅く削る方法があります。
よく、他院からみえた患者様が「こんなに大きく削られてしまった」とおっしゃいますが、このようにしないとすぐに銀歯が外れてしまうのです。
セラミック(自費)の場合は、虫歯の部分を最小限削るだけでピタッとくっつくので、健康な歯を多く残して見た目もきれいに仕上げることができます。セラミックを入れる時のように、虫歯の部分だけを削って銀歯を入れたこともあるのですが…当院のケースでは、3日で外れてしまいました。
当院では、一度銀歯を入れた後、「やはりセラミックにしたい」と、セラミックに変えられる方が多いですが、銀歯を入れる時に削ってしまった健康な歯は、戻る事はありません。やはり最初に、虫歯だけを最小限削る「メタルフリー(セラミック)」の素材にされた方が、歯の傷を少なくするには良いと思います。
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